東大生に共通する「幼少期の本の読み方」。思考力を鍛える読書法があるって本当?
(出典:2019年1月29日 こどもまなびラボ)
本を読むことが大好きで、時間がある時はあらゆる分野の本を読んでいるようなお子さんについて、親御さんたちは気づいていないようですが、このような行動は明らかに頭がいい特徴です。
だから、一般の子どもたちと同じような扱いをし、テレビゲームばかりさせたり、漫画ばかり読ませて放置すると将来の芽を潰してしまう可能性が高いと思います。
本を読むことが好きなお子さんというのは、自習能力が高い傾向があり、むしろ学年関係なく、常にレベルが高い本を身の回りに置いておくことが大切です。気軽に本を与え、自分で勝手に選んで読んでいくことで効果を発揮します。
また、百科事典やイラスト付きの英語辞書を読ませたり、図書館に通わせることも大事です。とは言え、コロナの第二波が来ていますので自宅のパソコンやタブレット、スマホを使って電子書籍を読ますこともできます。
ただし、あくまで紙の本だから生活の中で気軽に手に取りパラパラと見ている間に何となく読む習慣がつくわけです。枕元や子供部屋に置いたり、リビングやキッチンなどに本があると手に取りやすくなります。結局、頭を良くするにはデジタル学習より、実際に物質として手で持つことができ、表紙の絵やデザインを目にすることができる紙の本を読む方が、脳が活性化されることが分かっています。
さらに、英語辞書(英和・和英・英英)を与えた時に大事なことは、辞書を引く(意味を調べる)のではなく、辞書を読むことで語学に強くなります。この方法が「読む」「書く」の2技能を最も伸ばすコツです。この方法は、かなりレベルが上がるので驚くと思います。
そして、英語や理科、数学などの話をお子さんと会話している時に何気なく説明してもらったり、自然に言わせることです。褒めておけば本人はさらに勉強するようになります。
それぐらいの取り組みが自分でできるお子さんは、学習塾に行かなくてもストレートで進学校や有名大学に合格します。この際、最初からレベルを下げずにレベルの高い学校を目指すべきです。
地方の国立大学ではなく、東大や北大、早稲田、慶応などを目指すことです。ハーバード大やスタンフォード大などアメリカの有名校にも入学できると思います。ただし、英語力は必要です。学習塾では、「聞く」「話す」の2技能を教えてもらえません。
つまり、日本の親御さんは自分の子が勉強できないから公文や学習塾に通わせているわけです。実は、この経路が最も日本人の能力を向上させないパターンとなっています。
教育で大事なことは、人生や進路の動機付けです。そして、一刻も早く才能を発揮できるようになるか、です。実際に、学校の先生や親はこのことをあまり理解していないのが現状です。
それができれば、知識の積み重ねはそれほど難しくないプロセスです。だからこそ、お子さんに自分から本を読み漁るように仕向けることです。
読書がなぜ大事かと言えば、全ての学問の習得力は、その人の言語能力に依存し、そして比例するからです。どんな学問も、テキスト(教科書)は読書で構成されています。読書が好きな人は、知識だけでなく読解力も高いです。
その結果、それぞれの専門分野の習得が簡単になり、小・中学生の基礎教育で重視されるべきは「国語力」です。つまり、母語である日本語の4技能です。しかし、残念ながら学校では国語教育が充実していません。
当然、小学3年生から始まった英語教育など何の意味もありません。なぜかと言えば、教える先生自体が英語を理解していないからです。例えば、TOEICなどの英語テストは「聞く」「読む」の2技能だけが試されています。
ヒアリングだけでその人の英語力を判定することなどできないわけですが、スピーキングを一切試さなくてもヒアリングでの理解力はその人の語学力を表すという、言語学の科学的な結果からそうされています。
要するに、「読み書き」は人間の教育上の発達には大事なプロセスであり、それを省略してスマホ画面だけで勉強させることは効率以前に教育の本質を否定する行為と言われても仕方がありません。
不便ではありますが、重くて分厚い紙の本を読み、手で鉛筆にノートで書いているプロセスは教育には必要であるということです。大人になっても本を読む人は、頭もしっかりしていることが多く、文章を書けるのでアウトプットが仕事で生かせています。
私は、毎日2本(A4で4ページ分)のコラムと4本の今日のメッセージを書いています。作文力というのは、大学受験で有名校に合格するのに必要であるのは誰の目にも明らかです。学校や家庭での国語教育と、英会話スクールでの英語教育は人生を豊かにします。
私たちAtlasでは、このことをずっと言い続けながらマンツーマンレッスンで教えているわけです。最近、高校・大学の入学試験では小論文が増えてきています。自分で知識を得て、考えて、意見を主張する文章運用力が求められているということです。
結局、大人になっても作文力はあらゆる学問を学ばされることになり、研究者やビジネスマンになるには必要なスキルです。
大学生や研究者に、コピー&ペーストで論文を書くことが横行していることを聞くと、それだけで人生を損していることがわかります。そのことの気づかない日本の大学生や大学院生は、明らかにレベルが下がっていることがわかります。
だからこそ、今から「読み書き」と「聞かせて」「話す」ことを我が子にチャレンジさせてみてください。